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(第5話)中古パソコンをどうやって持ち込むか?

自分で言うのもおこがましいのではありますが・・

 

佛のMr.ホー・・・。
最近、少々キレやすくなっているような気がいたします・・。
 
ベトナムでは、中古のパソコンは持ち込めないことになっています。
 
しかし、新会社Vietnam Dairokuは、Macintosh G4を主体に立ち上げる計画
であるため、必要台数分のG4を中古市場で調達することにいたしました。
 
問題は、「如何にしてベトナムへ持ち込むか!?」であります。
 
こんな人がいます・・。
 
「あいつは、ここで暮らせなくしてやる!」にはじまり、
「てめぇ!絶対!許さねぇ!!」とか、
「おめぇなんか抹殺してやる!!!」などの、
物騒な言動で吠えまくって夜のダナンを支配しているロジテムベトナム(物流
会社)のIさんです。
 
私はそのIさんに、以前から、
「中古Macを20台ほど持ち込みたいんだけど・・」と、
おそるおそる相談をもちかけてはいました。
 
Iさん情報では、マブチモーターには(おそらく)ハンドキャリーで持ち込ん
だ中古Macが1台あるとのことでしたが、弊社の場合、1台ではどうしようも
なく、まさか1台づつハンドキャリーで20往復というのは全く現実的ではない
ため、Iさんには繰り返し繰り返し・・・、
 
「何かいい方法ない?」
と問い合わせていたのですが・・、
 
「Mr.ホー!基本的には、ムリ!ムリ!」
という、つれない返事をいただいていました。
 
しかし、海外では、物騒な兄ちゃんほど頼りになることも事実です。
 
「基本的にはムリ!ムリ!」
ということは、
「基本でない裏ワザを使えば全く可能性がないわけではない!」
ということにもなります。
 
そこで、基本でない裏ワザにはあれこれと仕込みが必要なため、基本でない裏
ワザで突撃する前に、まずは立ち上げ用としてお試しにハンドキャリーで5台
を持ち込んでみることにしました。
 
まず、弊社の研修生3名に1台づつを持たせてベトナムへ侵入させ、税関対応
の様子を伺いながらあとから私とデザイナーの西本君とで更に1台づつを持ち
込むという作戦です。
 
当然、「没収されたらどうするか!?」というリスクは大いにあります。
 
さらに、研修生にしてみれば、日本へ持ってきた荷物と日本で買い込んだ日本
滞在中の思い出が一杯詰まったおみやげの数々を持って帰ることを断念しなけ
ればなりません。
 
何故ならば、ベトナム航空では、チェックイン時に預ける荷物が20kgを超える
と1kgあたり3,100円が超過料金として発生してしまいます。
パソコンを預けると、3名で合計70kgが超過となってしまうため超過料金とし
て217,000円がかかってしまうことになります。
それで、おみやげ類は後日EMSで送るか、我々が出張する際に少しづつ持って
いくことにしてとりあえず、ホー司令官は、
 
「まずは全力で突撃し、203高地(税関)を突破せよ!!!」
と、乃木希典ばりに高らかと非情なる無為無策な指示を与えたのです。
 
結果・・・。
 
2007年9月14日夕刻。
 
「かなりいろいろな悶着があったがなんとか税関を突破し、中古マック3台は
無事ダナンに到着!しかしまともに使用できる状態かどうかは不明・・・。」
というトゥン君からの第一報が入りました。
 
その報告に意を強くした私と西本君の後続隊は、
 
2007年9月16日早朝。
 
名古屋空港から福岡経由のベトナム航空便で、残る2台のMacとともにホーチ
ミンへと飛び立ちました。
 
すると・・、機体の整備不良により福岡空港で1時間待ちに・・、
 
説明では、「機材の故障のため、低空飛行でホーチミンまで飛んでいくため、
燃料を下ろして身軽にして、台北へ一旦立ち寄って燃料を補給したのちホーチ
ミンをめざす・・。」とのこと・・。
ホーチミン着は予定の2時間半遅れとなるとのことでした。
 
 「まずいな・・。ホーチミン縲怎_ナン便の乗り継ぎに1時間もない・・。」
 「ベトナムの遅々とした入国手続きや鬱陶しい税関で悶着があったりすると、
  今日中にダナンへたどり着けないかもしれない・・。」
 「このままでは、ホーチミン市内の安宿の手配と
  明朝一番のダナン便の手配が必要になるな・・。」
 
との思いでぐるぐるぐるぐるしながら・・・・、
 
と、なんとか・・・・、
 
ホーチミン空港へは到着したものの・・、
 
案の定、イミグレーションは長蛇の列・・。
 
「う゛縲恷條ヤが・・・!」と悶えつつ・・、
 
急いで荷物を受け取り
 
急いで、急いで、急いで・・ゴロゴロゴロゴロ・・!ゴロゴロゴロゴロ・・!
 
怪しげな二つの箱をキャスターでころがしながら税関を通過しようとする我々
に税関職員が・・!
 
「ええい!止まれ止まれ!縲鰀×△■◇縲怐I」
「その箱は何じゃ!▲×◆◆××縲怐I」
 
 「これかい・・。パソコンだよ・・。」
 
「×△■◇××▽縲怐I」
 
 「何!?」
 
「◇■××▲縲怐I!×▲×◆◆×××縲弋ax!!!」
 
 「何!税金!?」
 「税金払えってか!なるほどね!」
 「税金いくら?」
 
「×◆◆××縲鰀10%!!」
 
 「10%払えばいいのかい?」
 「これは、上新電機で買った一台2万円キーボード付きのシロモノだから、
  2台で、40,000円ね。
  その10%で4,000円ね。
  オラよっ4,000円!」
 
「■××△■◇▲縲怐I!×▲×◆△■◇◆×××Receipt!」
 
 「そうか!価値証明が要るのか!」
 
かつて中国へ中古Macを送って税関でつかまったときは中古Macの価値証明を
求められたことがあったため領収書の写しを準備しておいたのでした。
 
 「ほれっ!レシート!2台で39,800円。
  10%なら3,980円だけどまけといてやるよ、
  釣りは要らねぇ とっときな! ほれ4,000円!」
 
「×▲×◆△■◇××縲怐I!◇■××▲××縲怐I!!」
 
「◇◆▲×◆△■◇××縲怐I!◇■×▲◇■××◆××縲怐I!!」
 
「◇◆×××▲×◆△■◇××縲怐I!◇■×◇■××▲◇◆××縲怐I!!」
 
 「もう、いい加減にしろ!」
 「俺達は、17:20のダナン便に乗らなきゃいけないんだ!!」
 
「×▲×◆△■◇××縲怐I!◇■××▲××縲怐I!!」
 
 「あと、15分しか無いんだからいい加減、通してくれ!!」
 
「××◆△■××◇××縲怐I!◇■××▲×△■×××縲怐I!!」
 
 「いい加減にしろ縲怐I!!!!」
 
「××◇×◇××××縲怐I!!!×▲×△■××◇×××××縲怐I!!!!」
 
「没収!没収!!没収!!!縲廾K!」
 
と、レッドカードを振りかざす主審のように、税関職員は勝ち誇ったように
私に没収コールを告げるのでした!
 
 「バッ!バッカヤロ縲怐I!!」
 「OKなわきゃネ縲怩セろ!」
 「こんな重いものを乗り継いで乗り継いで日本から持ってきたんだ!」
 
「×▲×◆△■◇××縲怐I!◇■××▲××縲怐I!!」
「◇◆▲×◆△■◇××縲怐I!◇■×▲◇■××◆××縲怐I!!」
「◇◆×××▲×◆△■◇××縲怐I!◇■×◇■××▲◇◆××縲怐I!!」
 
 「やかましい!黙れ!!」」
 
「・・・・・・・・・。」
 
 「俺は!この国の若い人たちに『夢と勇気とサムマネー』を手にして
  もらうために苦労して頑張っているんだ!」
 「俺は!今まさに、ベトナム経済の成長と発展に貢献し、明るい豊かな社会
  づくりに寄与しようとしているんだぞ!!」
 「ここでおまえら木っ端役人が壮大な俺のミッションを妨害するとはどういう
  了見だ縲怐I!通せ!通せ!縲怐I!!」
 
私は、刻々と迫り来る17:20に対する焦りもあり、完全に頭に血が登り、日本
語で意味不明の理屈を延々と延々とわめき散らしまくりました。
 
更に、ロジテムのIさんにも決して負けることのない鬼気迫る勢いで
「てめぇ縲怐I刺し殺してやる縲怐I」的な剣幕でさんざん吠えまくっていると、
 
上司とおぼしき年長者の税関職員が遠くから・・・、
 
「仕様がない、行かせてヤレ!」みたいなことを言ったようで・・。
 
ようやく・・、
「没収!没収!!」の職員から解放されることになりました。
 
 「超!ラッキ縲怐I!!」
 
と、喜ぶやいなや!今度は、別の職員が近づいてきて、
「これ!何!?」といい始めたので
 
私は、鬼のような形相で、
 
「うるせえ!!」と一喝し
 
空港の外へ出たのでした・・。
 
17:20発ホーチミン国内線のダナン便は、予定時刻の30分遅れでダナン空港へ
無事に到着することができました。
 
ベトナム航空の都合で2時間半遅れたんだから、今度は我々が30分程度待たせ
た位で文句を言うな!ぐらい身勝手なMr.ホーに成り下がっていました。
 
今、Vietnam Dairokuの事務所には5台のMacが行儀良く並んでいます。
 
ダイク村では、
「Macを5台もハンドキャリーで持ち込んだ奴がいる!」
ということでちょっとした噂になっています。
 
ところで、弊社の研修生・・。
 
どうやって持ち込んだのか聞いてみると・・。
「友達へのおみやげなの・・。お願い・・。」
で、拝み倒して一銭も払うことなく税関をパスしてしまったそうです。
 
な、なんか、よく解りませんが!?
 
ただ確実なのは、私は、堂々とベトナムの法律を犯していたということ。
 
法律違反を犯しながら国家権力の末端の職員を怒鳴りつけて当初の思いを遂げ
てしまったということ。
 
そして、決して二度とハンドキャリーだけはしたくないと思っていること。
 
であります。
 
まだ、どっと疲れていますし、
 
涅槃寂静の境地からはどんどん離れて行っている気がいたします・・・。
 

 

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